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    RED EYE

    Author:RED EYE
    RED EYEです。
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    趣味の事を綴っています。

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    北山川水系前鬼川 孔雀又左谷 2017年6月11日

    五百羅漢を近くで見よう。 そんな思いから始まった山行計画。

    Kさんから「孔雀又行きません?」の誘いがあり日帰り弾丸ツアーが企画された。

    もう一人、イブキ嵓を単独行で貶めた友人、N藤君を招き3人で前鬼へ向かった。

    黒谷橋から入渓する気満々だった私とN藤君と垢離取場から入渓する気だったKさん。

    日帰りで時間が限られているので、Kさんの提案で垢離取場から入渓することになった。

    2:30 前鬼車止めゲート 出発。

    夜間の山行だけでも叩かれるのに、沢に入ろうとしていたおバカなアウトロー3人。

    20170611_170615_0053.jpg

    休みが取れれば1泊したいが、時間が限られているのでどうしてもタイトな計画になる。

    談笑しながら汗にまみれて林道を歩く。 小仲坊の脇から垢離取場へと進んで行く。

    しかしいきなり通行止めの看板。 どうやら先で崩落しているらしいが進むしかない。

    大きな倒木が登山道を遮っている。 藪漕ぎで大事な体力が削られて先が思いやられる。

    それ以外にも数ヶ所で崩落地があり、案の定ロストしルーファイに時間を費やしてしまう。

    閼伽坂峠との出合からは踏み跡もしっかりしており、全く迷うことなく進むことが出来た。

    20170611_170615_0051.jpg

    4:25 垢離取場 到着。

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    小休止。 少し明るくなってきたのと黒谷から入渓しなかったので時間に余裕がある。

    水温も思った程冷たくは無い。 これなら濡れてもそこまで身体に負担も掛からない。

    明るくなるに連れ、夜間で前鬼ブラックだった沢が、本来の美しい前鬼ブルーになる。



    5:15 深仙又谷 出合 通過。

    20170611_170615_0055.jpg

    ここは右へと進む。 深仙又谷も気になるので、次回に遡行してみたいと思う。

    深仙又谷を詰め上がると、私が調査したい四天石の麓にも辿り着けそうで魅力的だ。

    快適に沢歩きを楽しめるが、何ヶ所かイヤラシイ所もあるので気を抜かずに抜ける。

    20170611_170615_0043.jpg

    沢を彩る躑躅の花。 開けた場所なので曇り空だったのが悔やまれるが美しい。

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    木々も岩も滝も滑床も全てが美しく、ここに居るだけで幸せな気持ちになれる。



    20170611_170615_0037.jpg

    6:10 植林小屋 通過。

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    小屋の随分手前から焚火の臭いがしており、他に先行者が居る事を感じさせていた。

    進んで行くと二俣の手前で野営している方々と出会い、挨拶を交わし先へと進んだ。

    谷の奥に五百羅漢の姿が見える。 ようやく目的の岩塔群に近付き胸が高鳴る。

    20170611_170615_0035.jpg

    6:20 二俣 通過。

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    ここで腹に行動食を入れる。 左谷を進む予定だが記録も少なく予想が付かない。

    五百羅漢の岩塔群の中を進んで行くのだが、地図を見ながら現場での判断になる。

    飄逸沢遊会のS藤さんから「左俣は埃っぽい谷。」との情報を得ていたがその通りだ。

    遡上すると直ぐに水は涸れ、ゴーロからガレに変わり、もはや沢登りとは言えなくなる。

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    眼前に見える岩壁は、屏風岩と言われている岩だろう。 あまりの巨大さに圧倒される。

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    覆い茂った木々の隙間から一際目立つ岩塔が見える。 悪魔の塔と言われる岩塔だ。

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    更に進んだ場所から悪魔の塔を睨む。 いや睨まれているのは私達の方かもしれない。





    椽の鼻へとコンパスを合せ進んで行くと、更に二俣。 方向的には左に進むべきだ。

    だが日の光の入らない陰鬱な左谷に進む気になれず、私は右谷を進むことを提案した。



    様子を見る為、私がフリーで登る。 あと2mで詰めの所で問題が発生しドン詰まった。

    岩が脆すぎて身動きが取れなくなってしまった。 手元も足元も不安定で動けない。

    手を放すと大きな落石を落し、下に居る仲間に危険が及んでしまうかもしれない。

    クライムダウンしようにも登り切ろうにも動けずに、これは落ちるかもと肝を冷やした。

    下からは私の姿は見えず、心配したN藤君が状況を確認するために登ってきた。

    下部のKさんを呼び、N藤君はロープで私を引き上げようと左岸へ高巻いて行った。

    Kさんは私をサポート、足場を指示してもらい何とか安全な場所までクライムダウン。

    しかし高巻いたN藤君、「この高巻きもかなり悪い。」と進むのに苦戦していたようだ。

    上から落石も絶えず降ってくる。 ここは危険との事で私とKさんで突破を試みた。

    まず私が踏み台になりKさんを上げ、その後にお助けを貰い私が登り詰める。

    今思えば初めからこうすれば誰も危険に晒されることはなかったと後で猛省した。

    N藤君は未だ苦戦していたが、このまま先で合流すると並行して藪を進んで来た。

    私とKさんはそのままルンゼを進み続ける。 気持ちが悪いので早く抜けたかった。

    20170611_170615_0017_0.jpg

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    あまりの急登に息を切らす。 高度が上がり涼しいが玉の様な汗が滴り落ちていた。

    双頭の岩の上では、種類は分からないが大きな猛禽類が警告の様に鳴き続けている。

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    N藤君と合流し岩壁の前で進路を確認。 椽の鼻へ突き上げるには離れすぎていた。

    この時点で右岸を越えていく気にはなれず、更に直進して奥駈道を目指すことにした。

    本来なら先程の二俣を左に進み、一郎岩から椽の鼻へ行きたかったが仕方がない。

    ここから奥駈道に抜けれるさえ分からない。 まず身の安全の確保が最優先だった。

    進んだ先が五百羅漢の岩塔で、向こう側が何百mも落ち込んだ崖かもしれない。

    若しくはかなりの巨岩を巻けずに登攀で抜ける必要があるかもしれず全く未知だった。

    獣が歩いたらしき道があり、方角を見ながらなぞって歩く。 石楠花の藪漕ぎになる。

    獣が歩くとゆうことは我々も進める。 奥駈道を目指した道だが明らかに人ではなかった。

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    木々の隙間から五百羅漢が見えた。 圧巻の景観で暫くの間、私達は言葉を失った。

    奥駈道から見下ろしていた五百羅漢の岩塔群がこんなに近く望める場所に私は居る。





    感動的な光景に、現在の立っている場所の恐ろしさと相まって胸の高鳴りを感じていた。

    ルンゼから尾根に乗り、石楠花と格闘すること1時間、ようやく核心を抜け広尾根に出た。

    20170611_11 (1)

    20170611_11 (2)

    熊笹で沢靴が滑るが安心感がある。 かなりの急登ではあるが滑落して死ぬことはない。

    10:30 大峯奥駈道 出合い。

    20170611_11 (3)

    椽の鼻と孔雀覗の間に出た。 濃霧で軌跡を望めなかったが心は晴れやかだった。

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    達成感とは違う、何か心が洗われたかのような不思議な感覚が私の身を包んでいた。

    装備を外し、アプローチシューズに履き替え荷が重くなったが足取りは軽やかだった。

    歩きなれた奥駈道。 パンプした脚に活を入れて釈迦ヶ岳を目指して足早に登って行く。

    孔雀又左谷左俣方面、十六羅漢を見下ろすが今回は右俣を進んで良かったかもしれない。

    20170611_ (6)

    垂直に抜けた崩壊地、広く深い谷、尖った岩峰の尾根、突破には時間が掛かりそうだった。

    後に調べてみると、左谷左俣を抜けた方も居るらしく、大峯山中に未踏の道は無さそうだ。

    霧に包まれた幻想的な奥駈道を進む。 椽の鼻、阿吽の狛犬、両部分け、見所が多い。

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    11:45 釈迦ヶ岳 山頂 到着。

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    苦楽を共にした仲間達と山頂に立つ。 厳しい試練を乗り越えたからこそ味わえる感動。

    今日もお釈迦様は私を、私達を無事に登らせてくれた。 後は怪我無く下山するのみだ。



    毎回山に登る度に思うが、一度たりとも完璧に登山出来たと実感したことがない。

    たまたま無事に登れて無事に帰れた。 運任せは良くないが運が良かったと毎回思う。

    当然、事故にならない様に最大限の注意を払ってはいるが、こればかりは確率の問題。

    安全に登山出来る確率を上げる為に技術を磨き身体を作るのだが絶対的な事ではない。

    どれだけ気を付けていても「絶対」や「完璧」はあり得ないと私は自覚している。

    何か山の神とゆうか神憑り的な力が働いて、私は無事に存在できていると感じている。

    大峯山は修験道の山。 神聖な山域は特にその感覚とゆうか神仏の存在を感じ取れる。

    休憩を挟み、駈け抜けるように前鬼へと下り、無事に今回の山行を終えることが出来た。

    15:00 前鬼車止めゲート 到着。

    反省点も新たな発見も多く、仲間達に助けられたが、結果として素晴らしい山行だった。

    孔雀又谷











     

    THEME:登山 | GENRE:スポーツ |

    COMMENT

    No title

    お疲れ様でした!

    FBでは詳細がなかったのでblogのレポ待ってましたよぉ~
    ヤバい状況、仲間と協力し合ってクリアー出来て良かった(^_^)v

    ほんと我々もだけど毎回毎回の山行で完璧ってのは滅多にないなぁ~
    ってか今まで無いかも............

    毎回反省点だらけ(~_~;)
    出来る限りの安全確保して楽しみましょうね!

    No title

    2時半から出発し、前鬼の川の水冷たくなかったですか???
    blogを読みながら、ハラハラドキドキご無事で何よりでした(#^.^#)

    RED EYEさん達の1日は長くて、ハードですね♪

    釈迦ヶ岳、何年も行ってないんで行きたいなぁ〜

    bp-hiro様へ

    ヒロさん、こんばんわ(`・ω・´)ゞ

    > ヤバい状況、仲間と協力し合ってクリアー出来て良かった(^_^)v

    本当に仲間が居るのは心強いです^^

    現在に至るまで、無事に下山できて家に帰れているのは、
    本当に運でしかないなぁと最近つくづく思います(´・ω・`)

    出来る限り事故のないように気をつけて山を楽しみたいと思います^^

    kaka様へ

    kakaさん、こんばんわ(`・ω・´)ゞ

    > 2時半から出発し、前鬼の川の水冷たくなかったですか???

    私はfinetrackフル装備だったのもありますし、
    元々寒いのには強い方なので何とも快適でした♪

    > RED EYEさん達の1日は長くて、ハードですね♪

    ゆっくりと2日くらいで山行できれば最高なんですけどw
    時間がないので、出来るだけ長い時間で山に浸りたいです^^

    お釈迦様はいつも美しいので釈迦ヶ岳は大好きな山です。

    No title

    こんにちは、RED EYEさん!

    相変わらずハードな登山をされてますね♪
    私が先日辿った「山歴3ヶ月ギャルコース」が
    恥ずかしく思える程です!

    しかし釈迦ヶ岳は懐が深い。
    前鬼の美渓から奇岩群まで
    日本じゃないみたいな風景の連続ですね。

    mojimaro様へ

    mojimaroさん、こんにちわ!
    いつも有難う御座います^^

    上から見下ろしていた五百羅漢ですが、
    下から見たら恐ろしくデカかったです。

    地形図とカンを頼りに登りましたが、
    迷い込んだらと思うとゾッとしますw

    いやぁ、岩の一部にならなくて良かったですw

    No title

    RED EYE様
    沢登り憧れます。しかもなんだかハードな沢登りをしてるんですね。
    自分は漠然とですが山登りの究極は沢屋さんだと思っています。
    お近くだったらお仲間に入れていただきたいくらいです。


    先日コメントいただいて気が付きませんでした。ごめんなさい。
    ジムの月パス購入したとのこと。REDEYE様も登りこみですね。

    自分もかれこれ月パス買うようになって1年近くたちます。
    軽くけがしたりスランプに陥たりしながらも
    少しづつ登れるようになっていると思っています。

    608(泥船船長)様へ

    船長さん、こんにちわ!
    私はレベルも経験値も低いのに沢に飛び込んでしまいましたw

    気持ち良いし楽しいけれど、やっぱり怖いですね。。。
    ミス=死ぬってのが頭にずっとあって、ビビりながら山行してます。。。

    そうなんですよ、船長のアドバイスもありジム通いです^^
    先週はレストもいれながらですが週4、先日も攻めてきました。

    初めてのヒールフック課題で体がボロボロになりました(@_@)
    レギュラー課題、中級の終盤に差し掛かっていますが、
    フィジカル的な問題(身体の固さw)でドン詰まっていますw

    とりあえずは毎日柔軟を頑張ります^^

    ハイステップ、ヒールフック

    REDEYE様

    自分も体が硬くて参ってますw
    最近ジムで研究しているのですが足上げするときに骨盤を立てておくと足が開くことが分かりました。
    又、軸足の向き?つま先とかかとの角度?うまく説明できませんが
    そのあたりも変化させると足があがる高さが変わりますね。

    ゲレンデや本チャンと違って、ジムの場合は「ワンムーブ」のみの練習ができるので最近研究ばかりしています。

    まぁ指の痛みがなくなれば自分も登りこんで落ちたグレードを戻していかないと!・・・って思っていますが
    もとからグレードが低かったので落ち込みも大したことがないのが幸いしています(爆)

    No title

    RED EYEさん

    こんばんは。

    今回の山行記、拝見させていただきましたが凄まじい山行をされているんですね。

    私は読んでいるだけで玉玉がヒュンヒュンします。

    くれぐれも気を付けて下さいね~

    608(泥船船長)様へ

    船長さん、こんにちわ!

    今日も夕方から行ってきます^^
    いやぁ、情けないっちゃ情けないんですが、
    ヒール掛ける時に自分の指を下敷きにしてしまって、
    イテェって言いながらフォールしましたw

    あれもコツが要りますね~。
    とにかく最近はねじり系のムーブを積極的にやっています。
    リーチが長い分、細かく捌く動きが苦手なもんでw

    ボルダリングのムーブはアルパインとは対極かもしれませんが、
    実際に外岩や沢に行った時、細かい動きでは非常に約に立っています^^
    特にトラバース系の動きでは、自分の中での安心感が違いますね~。

    今後もボルトレ頑張ります!

    mogwai様へ

    mogwaiさん、こんにちわ^^

    こないだドン詰まった時は流石に玉ヒュンどころか背筋が凍りました。。。

    あっ、落ちて死ぬなって脳裏をよぎりましたしwww

    なるべく危ない山行は控えて楽しもうと思います^^

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