櫛田川水系 江馬小屋谷川 2018年8月15日
美しい渓に癒されに行くはずが、何故かピンポイントでこの日だけ雨だった。
気まぐれな台風の方向転換によって齎された雨によって谷は地獄絵図に変わった。
4時、大阪を出発。 取付きに到着したのは6時半。 既に雲行きは怪しかった。
久しぶりに会うKさんを待ち、しとしと降り続ける雨に一抹の不安を覚えていた。
揖斐川で豪雨に当たった時、増水して閉じ込められそうになった記憶がある。
しばらくするとKさんが到着。 装備を確認しつつ準備を済ませて入渓地点へ出発。
7:30 駐車スペース 出発。
暫くは林道歩き。 四駆やオフロードバイクなら奥まで入って行けるだろう。
途中で釣り人だろうか、雨で撤退したのか下りてくる2台のバイクとすれ違った。
雨は降り続けている。 水線に目を落とすが流れはまだ静かな流れを保っていた。
7:50 入渓。
出発から約20分で野江股谷との出合。 水はそれほど冷たくはなく程良い水温。
慣らしには丁度良く、巨岩の乗越や泳ぎもなく行合までは快適な沢歩きとなった。
最後まで詰める予定ではないので、非常にゆっくりとしたペースで確実に進んでいた。
8:10 行合(夫婦岩) 通過。
両岸に50m程の嵓が立ち並ぶ行合。 どうしたらこんな地形になるのか不思議だ。
絶妙なバランスで成り立つ嵓は、その見た目から夫婦岩と呼ばれる所以だろうか。
雨は降り続けているが、中から見上げた空は遠く明るかった。 少しだけ涙ぐむ。
雨の雫か自身の涙か分からなかったが、何故か心を打たれて目が熱くなったのだ。
底から見上げる空がこんなにも美しい。 頂上から見下ろすだけが山じゃないな。
已然と振り続ける雨、穏やかだった流れも時間が経つに連れて激しさを増してきた。
濁った水、砂や石が入り混じり打ち付ける。 底が見えなくなり水が重く感じ始める。
五ヶ所ゴルジュの手前で撤退を余儀なくされる。 行けなくもないが危険は否めない。
10:00 五ヶ所ゴルジュ入口より退渓開始。
濁流の中、突破を試みるも重い土砂交じりの水に押されて進行は困難を極める。
水嵩も明らかに増しており、増水で閉じ込められる前に撤退する方が良いと判断。
皆が水線を戻る中、私は高巻きで戻る。 まだ新しいレインシェルを見付けた。
手に取ると複数の擦り切れた跡があった。 誰か滑落して残置していったのか。
やはり好きな事をやるにしても危険は付き物。 明日は我が身と気を引き締める。
12:20 退渓完了。
沢は残念だったが、久しぶりにKさん、M川さんと行動を共に出来て楽しかった。
COMMENT
No title
濁流の沢登り・・・怖そう
実力のある者の世界ですね。自分には到底想像もつきません。
閉じ込められたら生きた心地もしないような・・・
自分はまだまだ初心者なので時期的に沢はまた来年です。
間があいてしまうので、沢の勘がなくなってしまうのが心配な今日この頃です。
Y608様
水のあるところはやっぱり変化に気を付けないとですね~。
両岸が切り立っていると、増水しちゃうと大変ですものねw
No title
おはようございます♪
川はあっという間に信じられない位増水してしまいますよね(^^;;
川の恐ろしさは半端ないので、撤退の時期の見極めは重要ですよね。
流石の判断ですね!
- 山稜と渓谷へ 山と谷をめぐるシブの遍歴
- 大阪わらじの会
- 電話工事屋さんの作業日報(改)
- 山稜の彼方へ
- 「それいいな!」の山道具
- Nature Times
- 山へ行こう♪
- はぐれ雲のDigital Photo Blog
- ぢんのきおくのきろく 【スノーボード・登山・フリースキー】
- もじもじ草子
- 六甲山探検隊 Mt.Rokko Expedition Party
- 芋次郎的山歩き
- 30代からはじめる山旅
- Weight of the happiness
- 山遊楽会(サフラン)・大阪府岳連盟所属の山岳会
- 飄逸沢遊会 ひょういつたくゆうかい。沢登り主体の大阪の山岳会。
- えれぇこった!えれぇこった!hiro日記Ⅱ
- えれぇこった2号kakaの珍道中♪
- 遺構調査機構
- Can On photo Blog
- 信越トレイルクラブ オフィシャルサイト
- Yosemite-store
- 横田店スタッフの徒然ブログ
- PHANTOM MOUNTAIN RECON OFFICIAL WEB SIT
- 管理画面
