遠見尾根 残雪期 テン泊② 2015年3月22日
シュラフに包まっていると安心感があり、快適に眠ることが出来ます。
前記事はコチラ → 遠見尾根 残雪期 テン泊① 2015年3月21日
夜間は風が強く、テントごと吹っ飛ばされるのではないかと思うことがありましたが、
流石はヒルバーグ ソウロ、稜線の強風でも難なく一夜を過ごすことが出来ました。
友人のN君が寒さで眠れないので即席で湯たんぽを作って対応。
Klean Kanteen ステンレスボトルに沸かしたお湯を入れるだけです。
このアイデアはタキビさんのブログで紹介されていたのを実践したものです。
使用したN君によれば3時間程度は温かさが持続して快適だったようです。
タキビさんのブログはコチラ → ウォーターボトル考察
早朝6時。 既に何名かの方が五竜岳に向かっていました。
昨夜の冷え込みと強風で凍り付いた雪原が、朝日を眩しく反射させていました。
7:33 五竜山荘 出発。
朝食を済ませ、テントに荷物をデポって五竜岳にアタック開始。
トレースを頼りに山頂へ向けて進んで行きます。
私の体力が無いのか高山のせいなのか息が上がりやすく疲れやすいです。
五竜山荘までのルートとは違い、ハイレベルな雰囲気に気圧されてしまいました。
この辺りで私はリタイヤを決意することになりました。
理由としては装備品の準備不足。 (ヘルメット、ピッケルのリーシュ等)。
もう一つは3手先を読めなくなり、自分自身で手詰まりになってしまった為です。
私は自分で決めている事がありまして、これまでそれを守り続けています。
それは結論が出せずに迷った時、3手先が読めなくなった時は撤退すること。
友人のN君に撤退の旨を伝え、私はベースキャンプに戻ることにしました。
どの道、私の技術レベルではこれ以上先には進めません。
山に「お前にはまだ早い。命を落とす前に帰れ。」と言われているようでした。
N君は握手をしながら「絶対に生きて戻る。」と言って先に進んでいきました。
ザイルでお互いを結びながら登頂を目指すパーティ、やはり装備も本格的です。
8:57 N君の姿が五竜岳山頂の稜線に現れました。
彼が無事に登頂出来て、心から誇らしく思いました。
帰ってくるN君の為に暖かい飲み物を用意すべく、お湯を沸かしました。
ガソリンストーブは重く嵩張りますが、安定した火力が魅力ですね。
コーヒーですが、無事に登頂した友人と五竜岳に乾杯!
10:15 N君が無事にベースキャンプに帰還。
本当に誇らしい。 登頂した友人と喜びを共有しつつ下山を開始しました。
10:20 五竜山荘 出発。
何もトラブルがなければ14時過ぎには下山出来る計算です。
N君はスキーなので下りは圧倒的なスピードで下りて行きます。
颯爽と無地のキャンバスにシュプールを描くN君。 カッコイイですね。
昨日よりも気温が高く、雪庇にクラックが見受けられました。
N君との大きさを比べてみると圧倒的な大きさを感じることが出来ます。
こんなのが崩れたりしたら、ひとたまりもありませんね。
五竜岳にお世話になりましたと挨拶を済ませ、リベンジを誓いました。
いつか必ず技能を向上させて登頂してみたいです。
今回使用したザック、アークテリクス アルトラ75。
背負い心地は本当に最高で、安定感があるので女性にもお勧めです。
長時間の山行で疲れてきた時にこそ、良さが分かるザックだと思います。
個人的には大遠見山から中遠見山へ戻る時が一番辛かったです。
足元は昨日よりもグズグズで、ツボ足マジックにハマっていました。
不意に腰までハマるので常に気を張っているのでストレスを感じます。
五竜山荘を出発してからすれ違ったのは僅か3組。 人が少ないですね。
鹿島槍を背景に歩く私をN君が撮影してくれていました。
こうやって見てみると、人間の小ささを思い知らされます。
小遠見山にて歩いてきた道を背景にN君と記念撮影。
高校時代を共に過ごした友人と登山出来るなんて、この上ない贅沢な時間でした。
離れていた私達を引き合わせてくれた山の神様に感謝です。
最後まで気を抜かずに下山再開。 雪庇に注意しながら進みます。
13:20 アルプス平駅 到着。
無事に下山出来ました。 予定より40分程早めに到着です。
この後、八方で温泉に浸かり、旅の疲れを癒して帰路につきました。
今回は最高の天気と素晴らしい友人に恵まれた素敵な山行でした。
辛い時もあるししんどい時もあるけれど、それでも山が大好きです。
― 番外編 ―
新たに購入したNEMO コズモ インシュレーテッドライト。
フットポンプ内蔵のエアーマットです。 プリマロフトがラミネートされているモデル。
軽量かつコンパクトである程度の寒さでも対応出来るモデルとなっています。
使用感はGOOD。 沈み込みが少ないですが座るには不安定。
寝心地は最高で頭の部分は高さがあり、枕が無くても快適です。
フットポンプ内蔵なので膨らませるのは簡単で設置は非常に楽です。
NEMOの製品は、革新的で挑戦的なスタイルに好感が持てます。
以上、新しいアイテムのレビューでした。
COMMENT
No title
撤退で正解だと思います。
私の撤退はさらに早く『ん?』と何かピンとくるものがあると速攻です。
積雪期の五竜はトラバースのところで滑ると、ほぼ停止できない傾斜なので、歩行技術に磨きをかけて再チャレンジしてください。
ドラゴンフライのメンテですが、
白ガスを使っているのでしたら、ほぼメンテフリーでしょう。
赤ガスでも、ほとんどは上下に振ってニップルの詰まりを取るくらいです。
他は数年に一度、火力調節の部分の掃除をするくらい(私のレポ参照)で、オーバーホールは不要です。
目目連様へ
ヤバいな~と思った時は撤退して正解ですよね。
山に入ると自分と向き合う時間が沢山あるので、
自分の力量は計りやすいのでムリは禁物ですよね。
技能に磨きをかけて再チャレンジしてみます。
ドラゴンフライは赤ガスを使ってます。
やっぱりロングセラーの商品は信頼性があるんですね~。
これからもガシガシ使って旅のお供にします(・∀・)
コメント有難う御座いました。
凄い!
雪の高山は絶景ですねぇ~。
厳しい環境ですから、戦略的撤退も必要ですよね。
僕も行ってみたいですが、自分のスキルを考えると怖くもあります。
Nさんはテレマークでしょうか?渋い!
タキビ様へ
確かに雪山は無雪期とは別ジャンルですよね。
少しづつ技術を磨いてチャレンジしようと思います^ ^
スキーの種類は詳しくないんですが、
板の形状は幅広で短かったような。。。
あの機動力はヤバいですねw
身に付けたいスキルです(。-_-。)
No title
雪山の壮大さにびっくりです。写真からでもビンビン伝わってきますね。
勇気ある撤退に拍手です。生きてたら何回でも挑戦できるし楽しめますもんね。
次のチャレンジも楽しんでくださいね♪
しのざき様へ
雪山の景色は最高ですよ~。
ちょっと辛いとこもありますが楽しいです^^
ヤバいなと思ったら撤退あるのみですw
最近は山に行かれていますか?
またご一緒したいです♪
コメント有難うございました^^
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