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    RED EYE

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    RED EYEです。
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    大峰奥駆道 逆峯 全山縦走 2015年9月19日~2015年9月22日 ①

    ついに来たるべき時が来た。 予てから目標としていた大峯奥駈道縦走。

    この日の午前中まで仕事だったので、出発が午後になってしまいました。

    大阪から車で近鉄吉野駅まで送ってもらい、ついに奥駆道へと足を踏み入れます。


    9月19日 11:17 近鉄吉野駅 出発。

    連休中は天候も安定しているようなので、良い縦走日和になりそう。

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    11:41 金峯山寺 通過。

    連休中のお昼ともあり、沢山の観光客とすれ違った。

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    道標を見ると、自分がこれから長い道程を歩くんだと改めて実感する。

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    12:27 吉野水分神社 通過。

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    思ってたよりも気温が高く、額から汗が滴り落ちる。

    この暑さでは、早くも水場の心配をしなければならないかもしれない。

    当てにしていた水場が枯れていたらと不安に駆られる。

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    大きな鳥居、これが修行門。 この門を通れば後には戻れない。

    そう自分に言い聞かせて足を進める。 荷物と覚悟以外は全て置いて行こう。

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    13:00 金峯神社 通過。

    ここで冷えたスポドリを購入。 熱の籠った体には嬉しい水分補給。

    神社の方から午前中には多くの方が奥駈に入ったとの情報を得た。

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    この日は何処まで進めるか分からないが、目指すは行者還小屋。

    山上ヶ岳に着く頃には夜間になるだろう。 気を引き締め直す。

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    青根ヶ峰付近で、facebookの友人に会いました。

    激励のお言葉を頂き、身が引き締まる思いでした。

    徐々に高度が上がっていくので、前半は身体への負担が少なく登り易い。

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    13:43 心見茶谷跡 通過。

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    14:39 四寸岩山 通過。

    ここで初めてザックを降ろし、パンを放り込み小休止。

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    ここまでのペースは申し分なく、早朝に出発出来なかった事だけが悔やまれる。

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    14:53 足摺の宿跡 通過。

    綺麗な小屋だが、逆峯で進む方がここを利用することは少なそうだ。

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    小屋を通過すると舗装路を横切る。 現世と常世が交わっているかの様。

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    15:30 二蔵宿小屋 通過。

    ここで初めてハイカーと出会う。 数人居たが、どうやらここで宿泊されるようだ。

    「この時間から奥駈かい?」と聞かれたので「そうです。」とだけ答えた。

    「水場から先は崩れてるから大天井ヶ岳から行った方が良いよ。」と情報を頂いた。

    お礼を言って先を急いだが、ここで水場に寄らなかった事を後で後悔することになる。

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    心見茶屋付近からずっとこのレールが続いているが、今も使われているのだろうか?

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    急峻な岩場にはロープが掛けられている。 ドライな状態なので登り易い。

    雨天だと少し緊張する箇所かもしれない。 天候に感謝しながら攀じ登る。

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    16:42 大天井ヶ岳 通過。

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    日没が近付くに連れて、辺りが暗くなり始めてきた。

    ナイトハイクになるのは覚悟の上なので、焦らずに先に進むことに。

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    17:32 五番関 通過。

    これが有名な女人結界門。 山上ヶ岳に登るのは子供の頃以来だ。

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    最後に山上ヶ岳に訪れたのは13歳。 懐かしさが込み上げてくる。

    昔はあんなに辛かったのに、今は気持ち良く登ることが出来る感覚が不思議だった。

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    予想以上に日没が早かった。 しっかりとしたトレイルなので問題は無い。

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    鍋冠行者堂の前でテントが張られていた。 寝息が聞こえたので静かに通過する。

    行者堂にかけられている鉄鍋には言い伝えが残っている。

    役の行者(神変大菩薩)が吉野熊野を結ぶ大峯山中で衆生済度の為に修行中、

    大蛇が現れ、口から火を噴き、その火は玉となって行者に降りかかった。

    行者は峯中での食事用に携帯していた鍋を被ってその難を避け、

    修行で身につけた呪術で、その大蛇を退治したとゆう伝説が残っている。

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    五番関から洞辻茶屋までは緩やかな登りが続く。

    厄介な事にガスが出てきた。 ヘッデンの照射距離が更に短くなる。

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    何かが足元を横切った。 危うくカエルを踏み潰してしまうところだった。

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    暗闇の中、突如現れた不動明王像。 洞辻茶屋に到着したようだ。

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    19:18 洞辻茶屋 通過。

    茶屋で小休止しようと思っていたが、テントで寝ている方が居たので止めにした。

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    この辺りでハイドレーションの残量が気になり始める。

    補給ポイントとして小笹ノ宿を考えていたが、そこまで保つだろうか?

    洞辻茶屋を過ぎると陀羅尼助のお店があり、明かりが点いていた。

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    中ではお店のご主人と洞辻茶屋のご主人が一杯飲っていた。

    遅い時間にも関わらず、ゆっくり休んで行けと優しい言葉を掛けてくれた。

    更にお茶と金平糖を頂き、空いていたペットボトルにお茶を補給させて頂いた。

    ご主人たちの暖かい優しさに触れて、気持ちがとても柔らかくなるのを感じていた。

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    しっかりとお礼とお別れを言い、山上ヶ岳を目指して出発。

    分岐ではもちろん、左を選択。 夜間で景色が見えないのが残念。

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    ナイトハイクでもガスさえ出てなければ、登りの鎖場は怖くない。

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    山上ヶ岳は見所が沢山あるが、夜間ともあって本当に何も見えない。

    次回は日中にゆっくりと散策したい。 冬にでも訪れようか。

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    石碑が多い場所では肝試しの様な雰囲気が漂う。

    霊感の強い私には少し辛い。 幸い邪気が無いのが救い。

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    子供の頃、覗き場で揺らされ過ぎて腹を擦り剥いた事がある。

    調子の乗ったおっさんを下山したら半殺しにしてやろうと思ったのは良い思い出。

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    20:35 大峯山寺 通過。

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    20:41 山上ヶ岳 通過。

    時間が遅く暗いので、宿坊も景観も見えないので、足早に通過する。

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    21:26 小笹ノ宿 通過。

    小屋の周りにはテントが数張り、小屋内は多くの方が就寝していた。

    静かに宿の横の沢でハイドレーションとプラティパスに水を補給。

    早速ソーヤー ミニが役に立った。 浄水するとしないとでは安心感が違う。

    時間的に遅いので、ここで休もうかと考えたが小屋内は満員で断念。

    そうなるとビバークするか、無理にでも行者還小屋まで進むことになる。

    夜間に大普賢岳と七曜岳を通過するのは危険だが進むしかなさそうだ。

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    暫く進むと、再び女人結界門を潜る。 女人禁制の山域はここで終わる。

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    22:30 阿弥陀ヶ森 通過。

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    この笹藪を越え、小普賢岳のピークを過ぎた辺りで事件が起こる。

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    私が進む方向から強い風に乗って、何やら生臭い臭いを感じていた。

    進むに連れてそれは顕著になり、血生臭いような腐敗臭の様な強烈な臭いだった。

    風に揺れる笹の音とは明らかに違う、ガサガサとゆう音が大きくなっていた。

    藪の中に何か居る。 そう思って臭いと音の方向に目をやった。

    黒い塊が見えた。 初めは狸に見えたがソレは熊の頭だった。

    マズい、 距離は5mも無い。 そう思った瞬間、熊が私の方を見た。

    ヘッデンに照らされた熊の顔は血だらけだった。 食事中だったようだ。

    突如、熊が立ち上がり大きな声で咆哮を上げた。 私は恐怖の余り硬直した。

    「グゥオオオオオオォォォォォッ!!!」 熊が威嚇しているのは明らかだった。

    恐怖に飲み込まれたら殺される。 私は両手を振り上げ、身体を大きく見せた。

    唸るような息を吐きながら私を威嚇する熊と対峙する格好になった。

    数秒が数時間の様にゆっくりと時間が流れるのを感じていた。

    お前が俺の死なのか? 思考と時間の流れがズレている様に思えた。

    突如、熊が方向を変えて藪の中を下って行った。 助かった、生きている。

    熊が視界から消えた途端にガクガクと身体が震えて立っていられなくなった。

    だがここに餌があるとゆうことは必ず熊は戻ってくる。

    這うようにして進み、何とか立ち上がってこの場を後にした。

    23:47 大普賢岳 通過。

    ようやく落ち着き、安心した途端に激しい尿意に襲われた。

    用を足そうと思ったが、全く尿が出ない。 これが本当の恐怖なのか。

    私はこの日、生まれて初めて本当の意味での恐怖を味わった。

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    THEME:登山 | GENRE:スポーツ |

    COMMENT

    No title

    RED EYEさん

    ナイトハイクですか。
    初心者にはベテラン同行が望ましいですが、RED EYEさんは、もう可能な実力は持ってるように思いますので、
    OKだと思います。

    熊さんですね。
    私は某山小屋で夜中にトイレに行く時に、焼却炉をあさっていた熊さんと鉢合わせしたことがあります。
    『フーッ』と唸り声を上げて突っ込んできましたが、私は幸い彼の縄張外に居たらしく、威嚇だけで済みました。

    ・・・では続きを待ってますね。

    目目連様へ

    目目連先輩、こんにちは!!
    今回は沢山勉強になった山行でした。
    いかに自分が山を理解していなかったか思い知らせれました。

    熊はですね。。。 アレは無理です。。。
    目目連先輩ならラオウの如く一撃の元に屠り去れるかもですが、
    あのデカさと怖さは常軌を逸していました。。。

    No title

    RED EYEさん、こんにちは!

    奥駈縦走お疲れ様でした。
    今、ブログをアップしているということは
    無事帰還されたのですね!
    もちろん脚は付いてますよね?((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

    夜間の縦走すごいなあ。
    夜は昼間と風景が全然ちがって不気味ですね。
    なんでもナイトころで迷いやすかったりしますね。
    ただの木の模様が人の顔にみえたりムダにビビってしまいます。

    続き楽しみにしています。
    ではではっ。

    こんばんは!

    今回はいきなり凄い冒険ですね!
    そしてまたまたのナイトハイク、僕なら自分の内側の恐怖心に勝てそうもありません。
    霊感0ですが、どうも夜の山って想像力を掻き立てられて怖いんですよね。

    そして熊との出会い、風下側から近付いたから向こうは気が付かなかったのかもしれませんね。
    熊はなかなか出会えない生き物ですから、襲われなかったのなら目撃出来たのは幸運なことだと思います。吉兆ですよ、きっと!

    RED EYEさん、こんばんは!
    はじめまして(^_^)

    いつも楽しく拝見しています。

    とてもお節介で、申し訳ないのですが、
    今回はお一人の山行ですか?

    恩師が行者還岳で亡くなっており、どうしてもコメントしたく投稿させて頂きました。

    ナイトハイクは昼と違ってスリルがあり、新鮮で楽しいかもしれませんが、大きなリスクが伴います。

    もう怖い思いをされたみたいですが、夜の通い慣れていない山では最低2人以上で行動してください。まして、山上ヶ岳~大普賢岳~行者還岳は尾根を歩くとはいえ、滑落、道迷いが多く毎年何人も死者が出ている所です。
    わかりやすい道だからこそ、夜間は誤って進んでいる事が多々あります。ひと度道を間違えてしまえば正規の道に戻るのは困難な場合もあります。

    また、今回熊に遭遇してしまったようですね。落ち着いて対処できたとはいえ、その前に、熊避けスズ、もしくはラジオなどならしていましたか?

    もし、遭難された場合は家族に負担、救助者にも命の危険があるのです。
    また、救助費用も高額です。
    山岳保険には加入していますか?

    大きなリスクがある事を忘れないで下さい。
    ソロでいく場合は可能な限りリスク削減、万全の準備を整えて下さいね。
    今回の行程、何か急いでいるように思いました。急ぎは焦りに繋がります。余裕をもって行動しましょう。

    長々と長文ですみません。

    のちの山行報告楽しみにしております。

    mojimaro様へ

    mojimaroさん、こんにちは!!
    ちゃんと生きてますよっw

    でも至近距離での熊は死ぬかと思いました。。。
    この後も自爆なアクシデントもありますが、
    何とか無事に生還しました。

    ボチボチと更新していきますので、
    最後までお付き合い頂けると幸いです^ ^

    タキビ様へ

    タキビさん、こんにちは!
    眼前で見る熊は迫力がヤバかったです。
    改めて、ケーシー・アンダーソンは凄いと思いました。
    こんな経験は滅多に出来ないですし、
    今となっては良い思い出話ですけど、
    同じ経験はチョット遠慮したいですね〜w

    わる様へ

    わるさん、こんにちは!

    御節介などとんでも御座いません!
    ご指導頂ける事は、本当に有難い事で御座います。

    ご指摘頂いてる通り、今回はかなりタイトなスケジュールでした。
    奥駆を50時間台で踏破するとゆうアホなチャレンジでした。
    結果的に予備日を入れて75時間台で踏破しましたが、
    思い返せば危ない橋を渡ったなと猛省しております。

    この後の記事で触れますが、巻いたルートでロストします。
    結果的には戻れましたが、運が良かったの一言です。

    熊鈴は鳴らしてたおりましたが、今回の遭遇劇です。

    自分自身ではリスクマネージメントをして臨んだつもりです。
    何度か危険な場面もありましたが、結果的に山に生かされました。
    こに経験を元に、今後に生かしていきたいと思います。

    ありがとうございました。

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