大峰山 阿古滝 瑪瑙窟 2016年2月7日
Kさんと霊仙山に行く予定をしていたが、雪が無いので行き先を変更。
雪も少なく藪も虫も少ない好条件なので、マイナールートから探索を開始した。
R169から上谷方面へ進み、林道分岐を左折して集落方面へ進む。
久久能智神社前に駐車し、上多古川沿いの林道を歩いて矢納谷出合を目指す。
4:19 久久能智神社前出発。
林道に入る手前から雪が降り始めていた。 天気予報では降雪の予報は無かった。
ウインドシェルをアウターに考えていたが、ハードシェル上下を着込んで出発。
長い林道歩きで既に汗ばみ始めた。 出来れば薄着で挑みたかったが仕方がない。
去年の情報では崩落していた林道も整備され、矢納谷出合まで車で進む事が出来る。
何故か矢納谷出合で林道にテントが張ってあった。 同じルートを登るつもりなのか?
5:27 矢納谷出合 通過。
林道終点から右方向にある赤い橋を渡ってルートに取付く。
いきなりルート不鮮明で頭を悩ませたが、方角を確認して突き進んだ。
闇夜の藪を暫く進むと祠が現れ、ここからは割と道がハッキリしていた。
踏み跡に導かれるように進むと、巨岩の下にある拝み場に出合った。
この岩を大きく巻きながら上に出て、たまにテープを当てにして進んで行く。
急登が連続し何度かルートを見失うが、自由にルートを取って突き進んだ。
結局は何処かでルートと出合うので、方向確認だけで深くは考えない。
Kさんの目はナイトビジョンの如く、闇夜の中でテープを見付ける。
本人曰く、視力は両目とも2.0あり、夜間視力は5.0あるらしい。
この道標から先がこの日の核心部となった。 危険箇所なんてものではなかった。
細い足元に薄く雪が乗り、踏み抜くと浮石や木の根があり足を取られる。
オマケにトラバースは全て岩と氷のミックスで巻ける状況ではなかった。
安全を考慮し、破線ルートを捨てて、ワンステ尾を直登することにした。
下の大平付近。 この辺りは比較的緩やかだが、上り詰めるごとに急勾配になる。
尾根を登っていると林業の作業用なのか、地面からワイヤーが生えていた。
急登のワンステ尾を登り詰めて行く。 勾配はキツいが足元は安定していた。
標高1500m付近で西北西に進路を取り、直下で阿古滝を目指す。
藪を掻き分けながら登り返すのが嫌になる程の支尾根を下って行く。
尾根伝いに暫く下って行くと阿古滝の源流と思われる場所に出た。
近付いてみると見事な氷瀑が現れたが、目当ての瑪瑙窟はここではないようだ。
沢沿いに更に高度を下げて行くと、岩が寄り掛かった双門を発見した。
10:13 瑪瑙窟 到着。
岩を潜ると見事な氷瀑がここにも。 滝の下部に岩の亀裂があった。
ここが峰中の魔所の1つ、瑪瑙窟の入口だがかなり狭くて入るのは困難。
匍匐前進で中に潜り込むと、かなり広い洞窟になっており、奥に不動明王像があった。
像の背面には大正六年と刻まれていた。 他の文字は風化しておりよく読めなかった。
瑪瑙窟から這い出る私。 かなり狭いので、大柄な方は入るのを止めた方が良いだろう。
瑪瑙窟を発見し、大満足の私達は更に沢を下って阿古滝を目指して進んだ。
自然の神秘、一結びの木。 どうやったらこんな生え方になるのか不思議。
10:45 阿古滝 到着。
滝の上部にも不動明王像があり、瑪瑙窟の像と向かい合っているような気がした。
不動明王像の後ろには大峯の主峰、山上ヶ岳を見上げることが出来る。
鎖場があり、鎖に捕まり滝を見下ろすが超絶危険。 足を滑らせたら即死だろう。
今でもここで行をされているのか、大峯の信仰の深さが伺える場所だ。
回り込んで滝の下を見下ろす。 落差50mの滝は恐ろしく底が見えない。
この滝の下流に撃墜されたB29の残骸があるらしいが、見に行くのは次回に。
滝見を楽しんだ後はこのまま尾根を登って投地蔵辻を目指す。
シャリバテなのか脱水なのか、ハンガーノックに陥ってしまいペースが落ちた。
10歩進んでは休む事を繰り返し、情けない足取りで奥駈道を目指して進んだ。
向こうに見えるワンステ尾。 この谷間付近に未発見の大黒の窟があると思われる。
古文書の通りなら、ワンステ尾、竜ヶ岳、小笹ノ宿を繋いだ三角地帯にあるはず。
今回は時間的に厳しく、体調も宜しくないので探索は次回へのお楽しみにすることにした。
12:00 投地蔵辻 奥駈道出合。
奥駈道もノートレース。 誰も居ない貸切に歓喜する私とKさん。
山上ヶ岳に寄る予定を立てていたが、これもパスし小笹ノ宿へと向かう。
よく締まったパフパフの雪を踏みしめて、私は初の積雪の大峯を楽しんだ。
12:27 小笹ノ宿 到着。
小屋に入ってメシにしようとKさんが扉を開けてハプニングが発生。
何者かが小屋の中に糞を残していったようだ。 キレる私とKさん。
小屋の中を掃除してようやく休憩。 私は水を汲みに水場へと向かった。
ここは奥駈道で稜線上なのに、大量に水が流れる不思議な場所。
次回に訪れた際には、この美しい水場の水源を探してみようと思った。
小屋で暖かいメシとコーヒーを楽しみ、伯母谷覗を目指して出発した。
前回の奥駈道スルーハイクでは夜間に通過したので、ここの美しさに気付かなかった。
奥駈道から大普賢岳を望む。 こちらからは鋸状の山並みは見えなかった。
14:35 女人結界門 通過。
女人結界門から奥駈道を外れて柏木方面へ進む。
15:04 伯母谷覗 到着。
伯母谷覗から望む大台ケ原方面。
大台ケ原ドライブウェイから伸びる稜線は大普賢岳に続いている。
ここから望む大普賢岳はとても美しく、言葉では言い表せない雄大さ。
伯母谷覗からは何ヶ所か嫌なトラバースがあり、かなり神経を擦り減らした。
薄く雪が乗っているゴーロでも、浮石に足を取られやすくストレスを感じる事が多かった。
今日から導入した新ザック。 ARC'TERYX LEAF khard45。
お値段以上の背負い心地で、フィット感、荷重分散共に素晴らしい。
危険箇所を過ぎてからは非常に退屈な道が続いていく。
緩やかな勾配を下る為、距離が伸びるだけで高度が下がっていかない。
途中でこの日初めて目にしたトレース。 とても可愛い先客が歩いていたようだ。
16:40 天竺平 通過。
登山道に電柱が!? 何故こんな場所に電柱と電線が設置されているのだろう?
16:50 上谷分岐 通過。
ここを左折し上谷方面へと向かう。 ここから約15分でスタート地点に辿り着く。
17:10 久久能智神社前 到着。
約13時間に及ぶ山遊びはこれにて終了。 ピークを踏まない山行も面白い。
まだまだ気になるポイントがあるので、時間を見付けてまた探検したいと思う。
大黒の窟、菊の窟、ブドウ小屋屋敷、大峯もまだまだ奥が深い。
ヤマレコの記録はコチラ
大峰山 阿古滝と瑪瑙窟 矢納谷出合から奥駈を経て伯母谷へ。
COMMENT
No title
最近レポが上がらないのでどうしてるのかなと思っていたところでした。
この時期はブッシュが少ないので、どこでもルートは取れるのですが、雪が少ない分大変そうですね。
小屋に糞ですか。
良くあることです。
本当に始末の悪いヤツはいるものです。
最低でも出る時に捨てていけばいいのに。
ま、おそらくわざとですね。
『水場』って書いてあって、コップまである所に糞をしていく阿呆もいますので。
目目連様へ
いつも有り難うございます!
関西は本当に雪が少なくて非常に残念な厳冬期です。
ですが、その時はその時なりの遊び方があると思い、
今回の秘所探しとゆうオモシロ山行企画を立てました^^
疲れて小屋に着いた時、床のど真ん中にある糞を見た時は流石にキレましたw
小屋の中をゴミだらけにしていく連中も本当に始末に終えませんね。
春先に登る時は掃除してゴミを降ろしたいと考えています。
冬は残念ながらザックの中に余裕が無いので。。。
No title
面白いところ見つけましたね!
氷爆も迫力があってすばらしい。
やっぱり頑張ればいいものに出会えるものですね~><
といいつつ、私個人的には寒くてあまり外には出たくない
季節なんですが(笑)
mojimaro様へ
いつもありがとうございます(=゚ω゚)ノ
このコンディションならではの探検でした。
ワンステ尾、中々のマゾ坂で登り応えありましたよw
今度こそ、大黒の窟を捜し当てたいです( ՞ਊ ՞)
- 山稜と渓谷へ 山と谷をめぐるシブの遍歴
- 大阪わらじの会
- 電話工事屋さんの作業日報(改)
- 山稜の彼方へ
- 「それいいな!」の山道具
- Nature Times
- 山へ行こう♪
- はぐれ雲のDigital Photo Blog
- ぢんのきおくのきろく 【スノーボード・登山・フリースキー】
- もじもじ草子
- 六甲山探検隊 Mt.Rokko Expedition Party
- 芋次郎的山歩き
- 30代からはじめる山旅
- Weight of the happiness
- 山遊楽会(サフラン)・大阪府岳連盟所属の山岳会
- 飄逸沢遊会 ひょういつたくゆうかい。沢登り主体の大阪の山岳会。
- えれぇこった!えれぇこった!hiro日記Ⅱ
- えれぇこった2号kakaの珍道中♪
- 遺構調査機構
- Can On photo Blog
- 信越トレイルクラブ オフィシャルサイト
- Yosemite-store
- 横田店スタッフの徒然ブログ
- PHANTOM MOUNTAIN RECON OFFICIAL WEB SIT
- 管理画面
